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ともかくやってみろ、やってから文句を言え、やりもしないでわかったようなことを言うな。やって失敗したら責任はオレがとる! 著者の小林さんは1912年に兵庫県に生まれ、富士電機製造(株)(現富士電機)に入社、直後に分社化したばかりの富士通信機製造(株)(現富士通)に移り、コンピュータの研究、商品化を池田俊雄氏らとともに担当し、どこの海外先進メーカとも組まずに独自に純国産コンピュータを開発した立志伝中の人である。
その後、小林さんは顧客の資産であるソフトウエアを守ることがコンピュータービジネスの必須条件と判断し、開発技術者から見ると「屈辱的」とも思えるIBM互換路線への切替えを英断された。それが功を奏し、1979年小林さんが社長の時代に富士通は日本IBMを抜き売り上げトップなった。
筆者が1968年に富士通に入社した当時は、知人から「我社も富士通さんのIBMを使っているよ」と言われるくらいIBMがコンピュータの代名詞の時代のことである。
その小林さんの「ともかくやってみろ」の精神は本書が出版される前から富士通の合言葉になっており筆者も大いに感銘を受け、また、富士通だけでなく多くの日本の企業の人々も共感し影響を受けたと思う。
その後、時代の変遷とともに富士通だけでなく多くの企業は「成果主義」「目標管理」「四半期(クオータ)管理」など目先の利益を重視せざるを得なくなり、中長期的な戦略志向が阻害され、また働く人々の意欲も減退している。
現に、昨年の労働政策研究・研修機構(厚生労働省所管の独立行政法人)が発表したアンケート調査結果でも「成果主義の浸透で労働者が働く意欲をなくしている」とのデータが発表されている。
「ともかくやってみろ」の精神が企業、個人の活力回復に再び必要とされていると感じるのは筆者だけであろうか。 ((株)メディアクリエイト 松浦由武) |
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